デビルハンター秘話 |
余がかの地に降り立ったのは、すべてのエネルギーの源である物質を手に入れる為である。この地の言葉で金。余の船も金で動く、いわゆる半重力の源である。もとより採掘に必要な生き物も現地で調達するのが得策。脱毛した猿のような不思議な生き物を見た。これとて取り得もなく、非力で醜く阿呆面だ。余の星に持ち帰らんための、多くの金を掘る代役として、その生き物を手なずけた。使い物にならぬ阿呆どものDNAを少しいじり、星の季節や、穀物の収穫など多くを教えこんだ。従順に仕事をこなし多くの金を掘り、結果数百の仲間が数隻の船で星に帰った。しかし余の一族は戻らぬことを決めた。この醜い生き物に反逆の兆しを見いだしたからだ。残酷な殺戮で恐怖を植えつけていたが、何時の間にか恐ろしほどのパワーに溢れた大型リボルバーを手に、余の一族に攻撃を仕掛ける。すでに五つの仲間が殺された。面白い。人の子を絶滅させるか、余が朽ちるのか、どうなるであろうともこのような危険極まりないハンティングを見逃すわけにはいかぬ。 (2015.9.9[Wed]) |
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